社会保険の適用は「形式」ではなく「実態」で判断されます。

最近の報道について(社労士の立場から)
一部報道において、政治家による国民健康保険(国保)の加入をめぐる事例が取り上げられました。
社会保険労務士としては、特定の個人や団体を評価する立場ではなく、制度の仕組みを正しく理解することが重要だと考えています。
国民健康保険と社会保険の基本的な違い
日本の医療保険制度は、大きく分けて「国民健康保険」と「被用者保険(健康保険)」の2つがあります。
- 国民健康保険:自営業者、フリーランス、無職の方などが加入
- 社会保険(健康保険):会社などに雇用されている人と、その事業所が加入
社会保険は、事業所と被保険者が保険料を折半する制度であり、一定の要件を満たす場合には加入が法律上義務づけられています。
「どちらに入るか」は原則として選べない
重要なポイントは、社会保険と国保は原則として選択制ではないという点です。
法人の役員や、一定の条件を満たす労働者は、実態に基づいて社会保険の適用対象となります。
要件を満たしているにもかかわらず国保に加入し続ける場合、結果として制度上の不整合が生じることがあります。
制度の問題と個別事例は分けて考えることが大切
報道をきっかけに制度への関心が高まること自体は、決して悪いことではありません。
一方で、個別の事例だけを見て制度全体を評価するのではなく、社会保険制度の仕組みや趣旨を冷静に理解することが重要です。
企業や個人が「知らなかった」「勘違いしていた」という理由で不利益を被ることがないよう、早めの確認と専門家への相談が有効です。
よくある質問(Q&A)
Q:法人役員でも国民健康保険に入れるケースはありますか?
A:原則として、法人の役員は健康保険・厚生年金の適用対象となります。
ただし、非常勤で報酬がない場合など、例外的に国保となるケースもあります。
判断には、役員報酬や勤務実態の確認が不可欠です。
Q:国民健康保険と社会保険の一番大きな違いは何ですか?
A:大きな違いは「保険料負担」と「制度の位置づけ」です。
社会保険は会社と本人が保険料を折半し、将来の年金や傷病手当金などの給付も手厚い制度です。
一方、国民健康保険は原則として全額自己負担となり、加入対象者も異なります。
社労士からのひとこと
社会保険の適用は、事業主・役員・従業員すべてに関わる重要なテーマです。
制度を正しく理解し、実態に合った加入を行うことが、将来のリスク回避につながります。
ご不明点がある場合は、早めに はしざき社会保険労務士事務所へ気軽にご相談ください。

