障害年金の更新は何年ごと?落ちる確率と診断書の出し方を社労士が解説

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※更新日:2026年9月17日 | 読了目安:約9分

こんにちは、はしざき社会保険労務士・行政書士事務所の橋崎です。
日本年金機構から「障害状態確認届」の封筒が届いた。
もし今回の更新で、年金が止まったらどうしよう。

結論からお伝えすると、障害年金の更新は、いまの障害の状態を診断書で確かめ直す手続きです。
国の調査では、更新を迎えた人の9割以上が、そのまま支給を続けています。

まずは封筒に書かれた提出期限を確かめ、期限までに受診できるよう、早めに医療機関へ相談してください。

この記事では、更新の時期と流れ、結果がどう分かれるか、そして更新でよくある思い込み5つを、順番に見ていきます。

この記事の執筆者

はしざき社会保険労務士・行政書士事務所 代表
(社会保険労務士 / 行政書士 / 1級FP技能士)

はしざき社会保険労務士・行政書士事務所 代表 橋崎 正

鳥取市出身。宿毛市在住。 こうち生活協同組合に30年以上勤務し、配送業務および共済・保険業務に従事。 累計2,500件を超える相談対応の経験を持つ。

社会保険労務士・行政書士・1級FP技能士の3つの資格を持つ。 障害年金や労務の手続き、相続・遺言の書類作成、その後のお金の見通しまで、 相談先を分けずに、ひとつの窓口で対応できることを強みとしている。

高知県全域からの相談に対応。 「困ったときに気軽に相談できる存在でありたい」を理念に、 制度の説明にとどまらず、生活・仕事・事業に関する不安を整理し、 実務に即した支援を行っている。

この記事の要点

  • 更新は、1年から5年ごとに、いまの障害の状態を診断書で審査し直す手続きです。
  • 封筒は提出期限の3か月前の月末までに届き、期限は誕生月の末日です。
  • 国の抽出調査では、96.8%が継続支給、支給停止は1.0%でした。
  • ただし、形式だけの手続きではありません。期限に遅れると、支払いが一時止まります。

1. 障害年金の更新とは?何年ごとで、いつ届くか

障害年金の更新とは、受け取っている方の障害の状態が、引き続き同じ等級に当たるかを確かめ直す手続きです。

正式には「再認定」といい、このとき提出する書類を「障害状態確認届(診断書)」と呼びます。

更新がある人と、ない人

障害の状態が変わらないと認められた方は「永久認定」となり、原則として更新はありません。

それ以外の方は「有期認定」となり、1年以上5年以内の間隔で更新があります。

間隔は症状に応じて決まり、症状が変わりにくいと考えられる場合は5年が目安とされています。

等級の変わらない更新が続いた方は、次の間隔が長くなることもあります。

自分の提出期限の確かめ方

初めての更新なら、年金証書の「次回診断書提出年月」の欄に書かれています。

2回目以降は、「次回の診断書の提出について(お知らせ)」などで確かめられます。

封筒は、提出期限の3か月前の月末までに日本年金機構から送られてきます。

提出期限は誕生月の末日です。詳しくは、日本年金機構の「障害状態確認届(診断書)が届いたとき」で確かめられます。

2. 封筒が届いてから結果が出るまでの流れ

更新の流れは、次の5つの段階に分かれます。

ご家族が代わりに段取りをする場合も、順番は同じです。

障害年金の更新の流れ

段階 やること
1. 封筒が届く 提出期限の3か月前の月末までに届きます。まず提出期限を確かめます。
2. 医療機関を受診する 診断書には、提出期限前3か月以内の状態を書いてもらう必要があります。
3. 医師に診断書欄を書いてもらう 用紙の「診断書」欄を、主治医に記入してもらいます。
4. 中身を確かめて提出する 同封の返信用封筒で郵送するか、年金事務所・街角の年金相談センターへ出します。障害基礎年金だけを受けている方は、市区町村の窓口でも出せます。
5. 審査の結果が反映される 等級が変わるときは、年金額が改定されます。

いちばん時間がかかりやすいのは、2の受診です。

日本年金機構も、提出期限前3か月以内に受診できるよう、必要に応じてあらかじめ医療機関に相談するよう案内しています。

書き上がった診断書は、出す前に目を通す

記載内容に不備があると、年金の支払いが一時止まることがあります。

記入漏れがないかに加えて、いまの暮らしぶりや働き方と違うと感じる点がないかも見てください。

違うと感じる点があれば、そのままにせず、医師に伝えて相談します。

3. 更新の結果はどう分かれる?落ちる確率と、反映される時期

更新の結果は、次の4つに分かれます。

厚生労働省が、令和6年度に決まった更新から1万件を無作為に抜き出して調べた結果が、次の表です。

更新の結果の割合と、年金額が変わる時期

結果 割合 年金額が変わる時期
継続支給(等級は変わらない) 96.8% 変わらない
増額改定(上の等級になる) 1.4% 提出期限の翌月分から
減額改定(下の等級になる) 0.8% 提出期限の4か月後の年金額から
支給停止 1.0% 提出期限の4か月後の年金額から

割合は、厚生労働省年金局「令和6年度の障害年金の認定状況についての調査報告書」(2025年6月)によります。

つまり、更新で支給が止まった人は、およそ100人に1人でした。

一方で、その1人に当たれば、暮らしへの影響は小さくありません。

数字を知って怖がりすぎず、それでも期限と診断書の中身には気を配る。

更新は、その構えで向き合うのがちょうどよい手続きです。

同じ報告書では、下の等級への変更や支給停止を検討するときは、前回の診断書を確かめ、本人や家族、医師へ問い合わせるなどして慎重に審査するよう定められていることも示されています。

働いていると、更新で不利になる?

働き始めたことだけを理由に、直ちに支給が止まるわけではありません。

精神の障害と知的障害の等級判定のガイドラインでは、働いていることをもって、直ちに日常生活の能力が良くなったとは捉えないとされています。

そのうえで、仕事の種類や内容、職場で受けている援助、ほかの従業員との意思疎通の状況などを確かめて判断します。

要するに、見られるのは「働いているかどうか」ではなく、「どのように働いているか」です。

短い時間だけ働いている、職場で配慮を受けているといった事情は、医師に伝わっていないと診断書に反映されにくくなります。

ガイドラインの本文は、日本年金機構の「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」のページで読めます。

4. 更新の前に確かめたい、よくある思い込み5つ

更新について調べると、次のような思い込みによく出会います。

ご自身に当てはまるものがないか、確かめてみてください。

  • 更新では、落ちる人が多い

    国の抽出調査では、96.8%がそのまま支給を続けています。支給停止は1.0%、減額は0.8%でした。

  • 働き始めたら、更新で止まる

    精神の障害や知的障害では、働いていることだけで直ちに良くなったとは判断しません。ただし、仕事の内容や職場での援助の状況は確かめられます。

  • 更新は形式だけ。前と同じ先生に書いてもらえば大丈夫

    毎回、提出期限前3か月以内のいまの状態を、診断書で審査し直します。軽くなったと判断されれば、減額や支給停止になります。

  • 期限に遅れたら、年金は打ち切られる

    支払いが一時止まります。提出して確認が終われば、障害の程度に応じてさかのぼって支払われます。

  • 更新月のはずなのに封筒が来ないのは、何かおかしい

    永久認定の方には、原則として更新がありません。提出年月は、年金証書か「お知らせ」で確かめられます。

どれかに当てはまっていたら、それは「更新の前に確かめておくことがある」という合図です。

5. 期限に遅れた・重くなった・止まったときにできること

期限までに出せなかったとき

障害状態確認届を出さないと、年金の支払いが一時止まります。

ただし、打ち切りではありません。

遅れてでも提出し、確認が終われば、障害の程度に応じてさかのぼって支払われます。

期限を過ぎていても、医師に書いてもらい、できるだけ早く出してください(日本年金機構「期日までに提出できなかった場合」)。

封筒をなくしたとき

お近くの年金事務所か、街角の年金相談センターに相談します。

用紙の種類が分かっていれば、日本年金機構のサイトから取り直すこともできます。

前より重くなったとき

更新を待たずに、「額改定請求」で上の等級への見直しを求められます。

原則として、年金を受ける権利が生じた日、または前回の審査の日から1年たってから請求できます。

障害が重くなったことが明らかな一定の場合は、1年を待たずに請求できます(日本年金機構「障害の程度が変わったとき」)。

支給が止まった、または等級が下がったとき

まずは届いた通知書を手元に置き、書かれている理由を確かめてください。

決定に納得できないときは、不服を申し立てる「審査請求」の仕組みがあります。

申し立てには期限があるので、通知書に書かれた期限と窓口を早めに確かめます。

また、止まったあとに障害の状態が再び重くなったときは、「支給停止事由消滅届」で支給の再開を求める手続きもあります。

年齢などの条件があるので、お近くの年金事務所で確かめてください。

どこから手をつければよいか迷うときは、はしざき事務所にもご相談いただけます。事務所の障害年金のサポート内容は、障害年金の申請サポートのページにまとめています。

6. よくある質問

Q. 障害年金の更新は何年ごとですか

1年以上5年以内で、人によって違います。症状が変わりにくいと考えられる場合は、5年が目安とされています。永久認定の方には、原則として更新がありません。

Q. 更新の封筒はいつ届きますか

提出期限の3か月前の月末までに届きます。提出期限は、初めての更新なら年金証書の「次回診断書提出年月」、2回目以降は「次回の診断書の提出について(お知らせ)」などで確かめられます。

Q. 更新月のはずなのに、封筒が届きません

まず、年金証書やお知らせで提出年月を確かめてください。永久認定の場合は更新がありません。提出年月が近いのに届かない場合は、提出しないと支払いが一時止まるため、早めにねんきんダイヤルかお近くの年金事務所へ問い合わせてください。

Q. 更新の結果で、年金額はいつから変わりますか

上の等級になる場合は、提出期限の翌月分から増額されます。下の等級になる場合や支給停止になる場合は、提出期限の4か月後の年金額から変わります。

Q. オンライン診療の診断書でも更新できますか

診断書に必要なことを書ける場合は、提出できます。オンライン診療のカルテをもとに書けるかどうかは、主治医に相談してください。

7. まとめ:怖がりすぎず、期限と中身を確かめる

障害年金の更新は、いまの障害の状態を診断書で確かめ直す手続きです。

国の調査では9割以上がそのまま支給を続けていますが、期限と診断書の中身には気を配る必要があります。

更新の封筒が届いたら確かめる4つのこと

  1. 提出期限を、封筒・年金証書・お知らせで確かめる
  2. 提出期限前3か月以内に受診できるよう、医療機関に相談する
  3. 書き上がった診断書に、いまの暮らしや働き方が表れているかを見る
  4. 期限までに提出する(遅れても、できるだけ早く出す)

ここまでが、日本年金機構が案内している更新の手順です。そのうえで、障害の種類や働き方によって判断が分かれる場面もあります。

はしざき事務所では、社会保険労務士として障害年金のご相談をお受けしています。更新の封筒を前に何から始めればよいか迷うときも、まずはお話を伺います。

この記事の内容でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。初回のご相談は60分・無料です。

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